タイトルはコチラから頂きました。

※キスシーン注意

 

 

〜☆〜★〜☆〜

 

 

アイニージュー

 

 

その頃、SMSでは、ブレラが明らかにしょげかえっていた。 いつもの正確な動きはない上に『仕事の時間』という拘束が解けしだい、文字どおり飛ぶように(ランカを迎えに)帰るのに、その様子もなく沈んでいる。 あまりにも極端なため、オズマも変に思い問いただせば。

「…ランカを怒らせた」

「ランカを…!?お前…ヴァルキリーで踏み潰してやろうか」

「…そうだな。そうしてくれ」

ランカに嫌われたし…もう生きてる意味が無い。 だいたいブレラはランカと一緒に暮らすようになってからというもの、どこまでスキンシップをとっていいのかわからずにいた。 ハグぐらいなら仲が良ければするだろう。 おでこにちゅーも平気だった。 どれも幼い頃ランカがブレラにされて喜んでたことだ。 だから幼い頃にしていたことは、わりと大丈夫なのではないか。 そう思ったのだが…あれはNGだった。

「一体、何をして怒らせた」

「起こし方が悪かったらしい…ランカが小さい頃は、よくああしてたのに」

『襲うぞ』発言は流石になかったはずだが。 小さい頃、仕事で忙しい蘭雪の替わりにランカを起こしたり着替えさせたりご飯を食べさせたり面倒を見たものだ、と懐かしく思い出す。 せっかく思い出せるようになったというのに…ランカを怒らせて嫌われるなんて…と、振り出しに戻る。

「お前、一体どんな起こし方したんだ!?」

「…それは極秘事項だ」

流石に、ありのままを話せば本当に潰されかねないことは容易に計算できたし、そうなってはランカに謝罪もできないかもしれない。 謝罪?そうだ謝罪をしなければ。 いや、だから死んで償うのか? でもそんなランカからは『もう1人にしないで』と、ことあるごとに言われている。 心変わりされただろうか。 「おまッ!?ランカを返せ!今すぐ返せ!!!」

俺とキャシー三人で暮らす!と、オズマが言ったその時。

「…お兄ちゃん。ブレラさんと、ちょっと話してもいい?」

ランカが来ていた。 その眼差しを見て、ランカがブレラのことを心底嫌いになったわけではなさそうだ、と感じたオズマは最後のチャンスをやることにした。

「仕事なら終わってる。連れて帰っていいぞ。…仲直りが上手くいかなかったら本当に返してもらうからな」

 

 

帰り道。

「…その…今朝は、すまなかった」

何がいけなかったのか、まるでわからないが一応謝るブレラ。 ランカに嫌われたら生きていけない。

「…お兄ちゃん、私が11年前と何も変わってないと思ってるんでしょ?」

「…そんなことはない」

11年前と同じでいられないことくらいよくわかっている。 自分がそうだ。 だが一体『どこが』『どのように』変わったのか、細かい変化を理解するには再会した月日が浅過ぎた。

「…!…嘘。私のこと…ただの妹だと思ってるでしょ!?だからあんなこと」

勇気を出してたずねる。

「ランカのことを、ただの妹だと思っては…いない。 『妹』ということだけでは収まりきらないくらい大切だ」

今だって…さっきだって本当は、あれ以上のことがしたかった気もする。 けれど、ランカのことを汚したくないという想いが、いつも勝って。

「お兄ちゃん…」

「俺はランカが居ないと生きていけない。見捨てないでくれ」

「…見捨てるわけないでしょ?こんな世話の焼けるお兄ちゃん」

腕にしがみつく。 心地よさをおぼえて、以前この兄に聞いてみたことをふと思い出した。

「そうだ、ブレラさんは…私と一緒に暮らすようになって…新しい望み、増えたりした?」

「…俺の、これからの望み…は///」

「?…どうしたの?教えてくれる?」

「…ランカを、抱き締めたい。…銀河の、果てまで」

「そんなことで良いの?いいよ!」

笑って、腕をといて抱きつき直すと、返事がわりにぎゅうっと抱きかえされた。

「…ランカ。あと、やっぱり俺はランカと家族で居たい」

「うん。私達、家族だよ!」

兄妹としてって意味なのかとランカは思ったが、抱き締められたまましっかり唇にキスをされたので、そういう意味じゃないのかなと気付いた。 そういえば今までは…アルトとの時はランカからで、しかもあれは劇の中のことで。 こんなことをブレラ以外に『された』ことはあまり無い事なんだな…とあらためてランカは思った。 でも、不思議と嫌な気持ちにはならず…嬉しかった。

 

 

≪おしまい≫

 

〜☆〜★〜☆〜★〜☆〜★〜☆〜★〜☆〜

この後、帰ってすぐに玄関で盛ったりなんて、しないんだからねっ!←
えろ未満だけど、毎日のように口説きあってるんだからねッ!
そんなヘタレな流れです(笑)

 

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